損失は目をつぶるのに、なぜ少しの利益で手仕舞うのか?

なぜ、個人投資家は少しの利益で利食ってしまうのか?

勝てない個人投資家が陥る罠として、最も多い5項目と言えば、

1、高値圏で飛びつき買いをしてしまい、その後、安値で投げてしまう
2、お気に入りのテクニカル指標を信じすぎて失敗する
3、大きく下落したら買いと思い込み、値ごろ感やアナリスト・メディアの推薦に飛びつく
4、木を見て森を見ない、鳥の目と虫の目がない

そして、

5、含み損には目をつむるのに、少しの利益ですぐ手仕舞いしてしまう

ですね。

損小利大を狙うはずが、損大利小になっている

相場の世界を上手く渡り歩くのに必要なスキルは、「損小利大」のトレードを心掛けることです。

「そんなことはわかっている!」という声が聞こえてきそうですが、重要なのは実践でスマートに実行できるかどうかです。

基本的に、個人投資家は相場の波にうまく乗り切れない傾向にあります。

たとえば、2020年2月25日からはじまったコロナショックの暴落ですが、3月の後半に底を打ちます。

そこから反転に転じたタイミングでうまく仕込めたにもかかわらず、保有しきれないという現実があります。

その後、日経平均は、26,000円の大台を突破し、大上昇を演じています。にもかかわらず、多く個人投資家は、この上昇にうまく乗れていないのです。

振り返ってみれば、3月後半という絶好のタイミングで株を買うことができたにもかかわらず、保有しきれず、上昇途中で利食ってしまっているのです。

その理由をアンケート集計してみると、最も多いのが、「10%~15%も利が乗ると、いったん下がりだし、そうすると含み益がなくなってしまうのではないか!?」と思い、手仕舞ってしまうとのことです。

でも、10%~15%も利が乗るってことは、いったんは調整するものの、その後はもっと上昇することを意味しているのではないでしょうか?

含み益の中、その含み益が減りだすとゼロになってしまうのではないかと、不安になると思いますが、ここはぐっとこらえてホールド継続です。

さもなければ、2倍、3倍の大きな利益を手にすることはできませんから。新興銘柄に関しては、5倍、10倍も夢ではありません。

実際、2020年の3月後半に株を買っていたら、5倍、10倍になっている銘柄はかなりの数に上っていますよ。

トレンドが出ている限りじっとしているのがベスト

エントリー後、含み益になると、ホッとしますよね。そして、にやにやと笑顔になっていきます。

しかし、この小さな利益で喜んではいけません。目指すは大きな利益です。エントリー後、徐々に含み益が増え、10%~15%ぐらいになると、ドキドキし始めます。

ちょうどそのころ、調整が始まり、含み益が減ってきたりします。

株価が上昇トレンド演じているときにも、多少の下落は許容範囲です。ローソク足を見てもわかるように、上昇トレンドだからといって、陽線ばかりではありませんよね。必ず陰線も登場します。

つまり、目先の上昇・下落に一喜一憂せず、トレンドが継続している間は、じっとホールドです。

小生の場合は、5・25日移動平均線分析でトレンドを見極めていますので、この分析でトレンド転換してきたら、手仕舞いとなる訳です。

最も有名な転換点のサインはデッドクロスですよね。このサインが出たら手仕舞いです。それまでは、じっと持ち続けるのです。

一度含み益になった後にロスカットになっても後悔するのはやめよう!

小生は釣りが好きなのですが、目的が大物の場合、小さな魚には見向きもしません。雑魚には要はないのです。これって、相場でも同じです。

最初から、小さな利益は捨てるのです。もちろん、小さな利益を狙っているのでしたら、サクッと利食うべきです。10%の値幅を狙い、利益を取りに行っているのでしたら、そうすべきなのです。

しかし、2倍、3倍、5倍、そこまでいかなくてもトレンドが続く限りホールドしていたら、利益は伸びていきます。これが出来れば損小利大のトレードが実行でき、年間通してプラスになる可能性が非常に高いのです。

確かに、ホールドすることは、いったん10%の含み益が生じた後に、思惑に反して株価が下落に転じ、場合によっては、利益がなくなくなるどころか、ロスカットになってしまうこともあります。

しかし、それでもいいのです!我々は、小物なんぞには興味はなく、大物狙いで行きましょう。そうすれば、年間通して負けることはないですから!そのうち、必ず2倍、3倍、5倍にまで上昇する銘柄にあたりますよ。

セミナーでもよく質問を頂くのですが、重要なところは、いま利食いなのか、それとも保有継続なのか、じつのところは相場が決めるのです。

えっ、言ってること矛盾してない?って感じになると思いますが、どうするべきなのかは相場に聞くのが正解なのです。そのためにはチャート分析を学びましょう。

まずは、移動平均線分析です。ここから入っていけば、小生が言っている意味が理解できると思います。なんといっても、相場は奥が深いです。

移動平均線の使い方を知れば株は勝てる

まとめ

損失は目をつぶるのに、なぜ少しの利益で手仕舞うのか?、如何でしたでしょうか?

大きく利を伸ばすためには、忍耐力は不可欠だということおわかり頂けたでしょうか?

含み損を抱えると強烈なストレスに襲われますが、勝てるようになるとそれはそれでストレスを抱えることになります。そのひとつが、利幅を伸ばすために、辛抱強く、時が経過するのを待っているときです。

でも、このストレスの先には大きな利益が待っているので、うまく付き合いたいものです!

ということで、明日もスマートトレードを。

ABOUTこの記事をかいた人

独自のチャート分析をもとに相場を張っている現役トレーダー。チャーチストと言われるにもかかわらず、ファンダメンタルズ分析やヒストリカル分析にも詳しい。中でも暴落・暴騰分析は抜群である。メルマガでの的確な天底予測では多くの読者が驚愕する。セミナー講師としても引っ張りダコ。登壇回数は800回を超える。相場の本質を突いた解説はプロからも定評がある。書籍は出せば売れると業界でも注目株。2020年7月に6冊目の新刊が発売されている。