50代・60代から始める「ゆったり投資」入門:移動平均線で安心・堅実な資産運用を目指そう!

移動平均線で安心・堅実な資産運用を目指そう!

ゆったり投資とは?50代・60代に向いた理由

若いころの投資との違い

若いころの投資は、利益を最大化するためにリスクをとることが多いです。一方で、50代・60代になると老後資金を守ることが大事になります。


もう一度働き直すのが難しい年代だからこそ、「減らさない投資」がキーワードになります。そのためには、価格が大きく上下するようなハイリスクな投資よりも、価格が安定した銘柄にゆっくりと投資する方法が向いています。

これが「ゆったり投資」です。焦らず、じっくりと値動きを見ながら、リスクを管理しつつ資産を増やしていく考え方です。

リスクを抑える投資スタイル

リスクを抑える投資スタイルとは、大きく勝つことよりも、大きく負けないことを重視する投資です。

たとえば、毎月一定額を積み立てて購入する「ドルコスト平均法」や、価格の上下動が少ない株を選ぶといった方法があります。

また、チャートを使って相場の流れを見ることで、タイミングを間違えずに買い付けることができます。
こうした工夫が、50代・60代の方の資産を守るのに役立ちます。

急いで利益を出そうとせず、少しずつ資産が育っていく様子を楽しみながら行うのが、この世代の理想的な投資です。

老後資金を守る考え方

老後資金を守るには、「増やすこと」と「減らさないこと」の両方が大事です。特に50代・60代になると、もう長く働ける時間が限られてきます。だからこそ、資産を大きく減らすような投資は避ける必要があります。

たとえば、値動きが激しい仮想通貨や成長株は、リスクが高いため注意が必要です。その代わり、長期的に安定した配当が得られる株や投資信託を選びましょう。

また、投資先の情報をよく調べてから判断する冷静さも大切です。老後を安心して過ごすために、守りの意識をもった投資が必要になります。

移動平均線の基本を知ろう

移動平均線とはなにか?

移動平均線とは、株価などの値動きを平均して滑らかにした線です。たとえば「25日移動平均線」といえば、過去25日間の株価の平均をつないだ線です。

この線を見ることで、株価が上がっているのか下がっているのか、全体の流れ(トレンド)を知ることができます。短期・中期・長期の線を使い分けることで、今の株価が高すぎるのか安すぎるのかも判断できます。

難しそうに感じるかもしれませんが、慣れてくるととても便利なツールです。ゆったり投資には、このような「見える判断材料」がとても役立ちます。

単純移動平均線と指数平滑移動平均線の違い

移動平均線には2つの代表的なタイプがあります。1つは「単純移動平均線(SMA)」で、過去の価格を単純に平均したものです。もう1つは「指数平滑移動平均線(EMA)」で、最近の価格をより重視して計算されます。

初心者には、単純移動平均線のほうが理解しやすいでしょう。なぜなら、SMAはただの平均なので計算がシンプルだからです。

一方、EMAはより細かく反応しますので、短期的なトレンドをつかむのに向いています。どちらも一長一短がありますが、まずはSMAを中心に使ってみるといいでしょう。

チャートの見方をマスターしよう

チャートは、株価の動きをグラフにしたものです。ここに移動平均線を重ねると、どのような流れで価格が動いているかがよくわかります。

たとえば、価格が移動平均線より上にあれば上昇トレンド、下なら下降トレンドと判断されます。また、価格が移動平均線を上に突き抜けたときは「買いサイン」と考えられることがあります。逆に、下に突き抜けると「売りサイン」とされる場合もあります。

最初は難しく感じるかもしれませんが、毎日チャートを見ることで自然と理解できるようになります。特別な才能は必要ありません。「毎日少しずつ見ること」が上達の近道です。

移動平均線を使った売買の基本

ゴールデンクロスとデッドクロスとは?

ゴールデンクロスとは、短期の移動平均線(たとえば5日線)が長期の移動平均線(たとえば25日線)を下から上に突き抜ける現象をいいます。

これは、「今から株価が上がりやすくなるかもしれない」というサインとして多くの投資家に知られています。逆に、デッドクロスとは、短期線が長期線を上から下に突き抜けることで、「これから下がるかもしれない」という警告です。

この2つのサインを覚えておくことで、買い時や売り時の目安にすることができます。ただし、100%当たるわけではないので、他の情報と合わせて判断することが大切です。

ゴールデンクロスが出たからといってすぐ飛びつくのではなく、落ち着いて全体の流れを確認しましょう。

トレンドの判断に使う方法

移動平均線は、トレンド(株価の流れ)を判断するのにも役立ちます。たとえば、移動平均線が右肩上がりになっているときは上昇トレンド、右肩下がりのときは下降トレンドと判断できます。

このような流れを確認してから投資することで、大きな失敗を避けることができます。また、移動平均線の角度が急だと勢いが強く、緩やかだと穏やかな動きだと考えられます。

投資初心者の方は、急激な動きよりも緩やかな上昇をしている銘柄を選ぶと、ゆったり投資に向いています。このように、移動平均線を見ることで相場の「風向き」が読めるようになるのです。

買い時と売り時の目安

移動平均線を使えば、買い時と売り時の目安を見つけやすくなります。たとえば、株価が移動平均線に近づいたとき、そこを「反発ポイント」と見て買うことがよくあります。

また、移動平均線よりかなり上に株価があるときは、買いが行き過ぎている可能性もあるので注意が必要です。売るタイミングとしては、株価が移動平均線を下回ったときが1つの目安になります。

このように、移動平均線は「客観的に判断する道具」として非常に便利です。自分の気持ちに流されず、冷静に判断するためにも、毎日のチェックを習慣にしましょう。

ゆったり投資で気をつけたいポイント

過度な期待をしない

ゆったり投資は、短期間で大きな利益を狙うものではありません。そのため、1か月や2か月で「思ったほど増えない」と感じても、焦らないことが大切です。

投資は「育てるもの」と考えると、長く続けやすくなります。特に50代・60代から投資を始める場合は、年利3~5%でも十分な成果です。過度に高いリターンを期待すると、リスクの高い商品に手を出してしまいがちです。

そうならないように、あらかじめ「このくらいで満足しよう」という自分の目標を決めておきましょう。その目標に達したときに「よく頑張ったな」と思えるのが、賢い投資家です。

感情に流されない投資の心構え

投資では、「上がった!今すぐ買いたい!」「下がった!全部売らなきゃ!」という気持ちが起こりがちです。しかし、そうした感情に流されると、大きな損をする原因になります。

移動平均線などの客観的なデータを見ながら、冷静に判断することが大切です。また、ニュースやネットの情報に過剰に反応せず、自分の投資ルールをしっかり守ることも重要です。

たとえば、「移動平均線を下回るまでは売らない」といったマイルールを作ると、感情に左右されにくくなります。ゆったり投資を続けるためには、心の落ち着きが何よりも必要なのです。

定期的な見直しの重要性

ゆったり投資といっても、まったく放置するのはよくありません。最低でも月に1回は、持っている株や投資信託の状況を見直すようにしましょう。

移動平均線の動きをチェックして、トレンドが変わっていないか確認することが大切です。また、生活の変化や収入の変動に応じて、投資金額を調整することも必要です。

投資の基本は「今の自分に合ったスタイルを保つこと」です。放置してしまうと、気づかないうちにリスクが増えていることもあります。だからこそ、定期的な見直しを習慣にして、安心して資産を育てていきましょう。

実践編:移動平均線でゆったり投資を始めよう

まずは小さく始める

投資を始めるときは、いきなり大きな金額を使わないようにしましょう。まずは1万円、できれば5千円でも十分です。

少額から始めることで、失敗しても大きなダメージになりませんし、実際に体験することで理解が深まります。移動平均線の動きや株価の流れを見る練習としても、小さな金額で始めるのがベストです。

最初の目標は「慣れること」です。利益を出すことよりも、毎日チャートを見る習慣をつけることが大切です。こうして少しずつ経験を積んでいけば、自信もついてきます。

移動平均線で確認しながら買う

実際に株を買うときは、移動平均線の位置を必ず確認しましょう。たとえば、25日移動平均線より上にある銘柄は、今トレンドが上向きの可能性があります。

そのようなときに買うことで、利益を出しやすくなります。逆に、株価が移動平均線より下にある場合は、少し様子を見るのもよい判断です。

また、ゴールデンクロスが起きた銘柄をチェックリストに入れておくと、買いのチャンスを逃しにくくなります。このように、移動平均線を使うことで「自分なりの買い方の基準」を作ることができ、安心して投資を進められます。

継続して学びながら資産を守る

投資は、一度始めたら終わりではありません。株価の動きや経済の流れ、移動平均線の新しい使い方など、学び続けることが大切です。本やネット、YouTubeなど、情報源はたくさんあります。自分に合った方法で、少しずつ知識を増やしていきましょう。

そして、分からないときは無理に判断せず、休むことも立派な戦略です。継続して学びながら投資を行うことで、知識が増え、自信を持って行動できるようになります。それが、50代・60代のゆったり投資にとって、最も安心な道なのです。

まとめ

50代・60代の方にとって、これからの資産運用は「増やすこと」よりも「守りながら育てること」が大切です。そこでおすすめなのが「ゆったり投資」というスタイルです。

急がず、焦らず、自分のペースで続けられる投資法だからこそ、この年代にぴったりです。特に「移動平均線」は、相場の流れをつかむための強力な道具になります。

毎日見ることで、トレンドやタイミングが少しずつわかるようになり、感情に流されずに冷静な判断ができるようになります。

ゴールデンクロスやデッドクロスといった売買のサインも、シンプルでわかりやすく、初心者でも活用しやすいのが魅力です。

また、投資は一度始めたら終わりではなく、日々の見直しや学びが欠かせません。少額からスタートし、経験を積みながら、自分に合った投資のスタイルを見つけていくことが成功のカギです。無理をせず、確実に、そして楽しみながら資産を育てていきましょう。

これからの人生を豊かにするために、「ゆったり投資」を今日から始めてみましょう!

ABOUTこの記事をかいた人

独自のチャート分析をもとに相場を張っている現役トレーダー。チャーチストと言われるにもかかわらず、ファンダメンタルズ分析やヒストリカル分析にも詳しい。中でも暴落・暴騰分析は抜群である。メルマガでの的確な天底予測では多くの読者が驚愕する。セミナー講師としても引っ張りダコ。登壇回数は800回を超える。相場の本質を突いた解説はプロからも定評がある。書籍は出せば売れると業界でも注目株。2020年7月に6冊目の新刊が発売されている。