「利乗せは最後にやられる」と言われるが、利乗せはするべきなのか?

利乗せは最後にやられるのか?

保有している銘柄に利益が乗ったところで、更に株数を増やすことを「利乗せ」と言います。

つまり、上昇相場において、保有銘柄に利益が乗ったので、更に買い増しすることを「利乗せ」と言います。また、下降相場において、空売り銘柄に利益が乗ったので、更に売り増しすることも「利乗せ」と言います。

強い投資家は、この利乗せを絶妙なタイミングで行います。

利乗せをトレンドが終わるタイミングでやってしまうとやられる

しかし、いつかは必ずトレンドが終わるので、トレンドが終わるタイミングで利乗せしてしまうとやられます。

しかも、最後の利乗せ分が含み損に変わっても、利乗せをし続けると、大きく利益を失い、場合によっては、トータルで損失に変わります。

なので、「利乗せは最後にやられる」と言われます。

強い投資家は必ずやっているのが利乗せ

「利乗せは最後にやられる」と言われるにも関わらず、強い投資家は、この利乗せを絶妙なタイミングで行い、大きな利益へとつながています。

なぜ「利乗せ」について、意見が分かれるのか?

ひと言でいうと、利乗せのやり方が悪いのです。

英語で、「利乗せ」のことを「ピラミッディング」と言います。

ピラミッドをイメージしていただければわかると思いますが、上部に行けば行くほど細くなっていきます。つまり、上に行けば行くほど、利乗せの金額は小さくしていく必要があります。

さもないと、最後の利乗せが失敗すると、高値圏からの下落となり、大きな損失を招くことになります。

つまり、「利乗せは最後にやられる」という真意は、「最初のエントリーから大きく利が乗っていることを良いことに、トレンドの最終局面で大きく利乗せするとやられる」という意味です。

ピラミッティングとは

折角なので、利乗せの定石ともいえる、「ピラミッティング」について解説します。

ピラミッティングとは、アメリカの著名相場師であるウィリアム・デルバート・ギャンの考案した投資手法です。

最初にエントリーしてから、思惑通りにトレンドに乗った後、そのポジションを保有したまま、買い乗せ、売り乗せを行い、更にポジションを積み増ししていく取引手法のことです。

積んでいくポジションは徐々に減らしていくのが一般的で、これをスケールダウンピラミッディングと言います。

ぜひ、今日から実践で試してみてください。ただし、利乗せ分のエントリーは慎重に。また、ロスカットは素早く実行しましょう。さもないと、せっかくの利益を飛ばすことになりますので。

そうそう、利乗せについては、こちらで詳しく書いていますので、ぜひどうぞ。

利乗せのやり方

まとめ

「利乗せは最後にやられる」と言われるが、利乗せはするべきなのか?、如何でしたでしょうか。

利乗せって上手くいくと、かなり大きな利益を手にすることができます。なので、強い投資家はこの「利乗せ」という武器を上手く使いこなしています。

ただし、気をつけないといけないのは、利乗せをした瞬間に、思惑とはずれた動きになった時です。その場合は、さっくと手仕舞うのも手です。場合によっては、最初のポジションと共に手仕舞いもありですね。

いずれにしろ、しっかりとしたトレードシナリオを描いてのエントリーとなります。

ちなみに、小生はトレンド転換時に仕掛けて、上手くトレンド転換してきたら、利乗せをしています。これ、最強ですよ!

そうそう、利乗せは移動平均線を使うのがベスト!それを解説したのがこの本です。タイトルは、「カンタンらくらく月20万円。難解チャートもシンプル株攻略」。


ぜひ、手許において相場と対峙してみてください。

ということで、明日もスマートトレードを。

ABOUTこの記事をかいた人

独自のチャート分析をもとに相場を張っている現役トレーダー。チャーチストと言われるにもかかわらず、ファンダメンタルズ分析やヒストリカル分析にも詳しい。中でも暴落・暴騰分析は抜群である。メルマガでの的確な天底予測では多くの読者が驚愕する。セミナー講師としても引っ張りダコ。登壇回数は800回を超える。相場の本質を突いた解説はプロからも定評がある。書籍は出せば売れると業界でも注目株。2020年7月に6冊目の新刊が発売されている。