ギャップ(窓)の種類とその特徴を解説
ギャップとは、株価チャートにおいて、ローソク足とローソク足の間が離れることを言います。
このギャップは、「窓」と言われることも多いですが、ローソク足の組み合わせで有名な酒田五法では「空(くう)」と言われます。ただ、一般的には「ギャップ」と呼ばれてることが多くと思います。
そんな「ギャップ」ですが、発生する値位置によって、呼び方が異なり、また、その後の値動きにも特徴があります。
順番に解説していきます!
コモンギャップ
コモンギャップとは、一般的なよくあるギャップを言います。
コモンギャップは、のコモンは「common」であり、一般的な、ありがちな、よくある、という意味からも分かるかと思いますが、特に重要な意味を持たないギャップです。
コモンギャップの特徴として、もみ合い相場で登場することが多いです。また、新興市場などの流動性の低い銘柄では、大きめの注文が入ってもギャップができてしまいます。そんな時におこるギャップもコモンギャップの特徴です。
コモンギャップ発生時にチャートを確認すると、もみ合い色の強い動きになっていることが多く、ギャップアップしてもすぐに下落を開始して、ギャップを埋める動きになることが多いです。
なので、飛びつき厳禁のギャップでもあります。ここは注意したいものです。
ブレイクアウェイギャップ
ブレイクアウェイギャップ(Breakaway Gap)とは、トレンド発生の可能性のあるギャップを言います。
ブレイクアウェイギャップの「Breakaway」とは、語源は「(集団から)離れること」であり、アイスホッケー用語で「相手プレーヤーから抜け出て、ゴールキーパーと1対1になった状態」を意味します。
相場に落とし込めば、ブレイクとは、もみ合い相場から出来高を伴いながら、上または下に放れることを言いますが、相場が新しいステージに移行した際、窓を開けて動き出すことがありますが、これを「ブレイクアウェイギャップ」と言います。
ただし、ブレイクアウェイギャップは、チャート分析力が必要となってきます。すなわち、ブレイクアウェイギャップだと思って、飛びついたら失速・・・という値動きに振り回される可能性があるからです。
ここの見極めは投資家としての実力がモノをいうところです。
ランナウェイギャップ
ランナウェイギャップ(Runaway Gap)とは、「メジャーリングギャップ」とも呼ばれ、窓を開けて寄り付いた後、窓を埋めることなく、そのままどんどんと逃げていくような値動きをした際に、その開けた窓を言います。
コモンギャップやブレイクアウェイギャップが生じた後に、トレンドが発生し、そのトレンドの中期以降で発生することが多いです。
トレンドの中期から後期にかけては、値動きが加速することも多いですが、その際に発生することが多いです。なので、利食いの準備時期という事になります。
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イグゾースションギャップ
イグゾーションギャップ(Exhaustion Gap) とは、トレンドの最終局面で発生する窓を言います。
イグゾーション(Exhaustion)とは、極度の疲労、完全な消耗、使い果たすことを意味する言葉ですが、トレンドの最終局面で、エネルギーを使い果たして、これ以上トレンドの継続は無理という状態を意味しています。
我々個人投資家としては、このイグゾーションギャップが登場したら、絶好の利食いタイミングとなります。
ここで注意すべきは、ランアウェイギャップなのかイグゾースションギャップなのか、一見すると判断に困ることがあります。
どうやって見分けるのか?
実はここにもチャートを見る力が必要とされます。難しい話はさておき、簡単に解説すると、トレンドの力が弱まってきているのかどうか、もしくはトレンドのピークがどうか、を見ることです。
ローソク足、テクニカル指標、出来高等で総合的な判断で、うまく対応したいものです。
まとめ
ギャップ(窓)とは?ギャップの種類とその特徴を解説、如何でしたでしょうか?
ギャップもひとつひとつ深掘りしていけば、色々な意味合いがあるのがわかると思います。100%読み解くのは不可能なので、勝てる確率が高い局面のみに集中してエントリーしていきましょう。
特に、イグゾーションギャップは、トレンドの最終局面という事ですので、反対のトレンド発生に向けて、絶好の仕込みができる局面でもあります。
こんなことを積み上げていけば、大きな利益につながるのがわかると思います!
今日からより深くチャートを観察していきましょう。