トレンドラインの引き方で勝負は決まる
トレンドラインと言えば、株を始めると最初に学ぶテクニカル指標で、しかも簡単に使えるというイメージがあります。しかし、実際にトレンドラインを引こうとすると、引き方で悩んでしまうことも多いです。
特に、株初心者ならトレンドラインがいろいろと引けてしまうことで、どの引き方が良いのか、迷ってしまいます。
また、日頃からトレンドラインを使っている中級者の方でも、もう少し引き方を工夫すれば大きなトレンドの初動をつかまえることが出来るのになとか、このチャートにトレンドラインを引けば絶好のエントリーポイントが浮き彫りになるのになとか、とっても残念な引き方をしている株経験者も結構多いです。
トレンドラインの引き方がマズければ、使い方もマズくなります。そうするとトレードの結果が良いはずがありません。
トレンドラインの引き方が上手い人はトレードも上手い
そこで、トレンドラインの実践的な引き方、使い方を解説したいと思います。
さらには、最後に紹介する地震でも使えるトレンドラインは、ラジオNIKKEIで解説した時には大反響でした。稀にですが、トレンドラインは強烈なテクニカルツールになります。
ということで、早速トレンドラインの引き方、使い方を解説をしていきます。
トレンドラインの引き方
チャート分析においてトレンドラインは有効なツールです。相場局面によってはかなり使えます。しかし、最初のうちはトレンドラインなんかに、命と同じくらい大切な投資資金を簡単に突っ込むことはできませんでした。
でも、チャート分析が上手くなってくると、トレンドラインの引き方、使い方、有効性も認識できるようになってきます。
株初心者のうちはちょっと悩ましいレンドラインですが、ここではトレンドラインの引き方、使い方のコツを解説します。
ちなみに、ちょっとしたトレンドラインの引き方のコツを覚えると、株の初心者でも砂浜に寝そべって引けますよ。
ズバリ、トレンドラインの引き方のコツです。
1、上昇トレンド中はトレンドラインを安値と安値を引く
2、下降トレンド中はトレンドラインを高値と高値を引く
3、最初のうちはトレンドラインを引きまくる
4、短いトレンドラインも長いトレンドラインも両方使えるので、長短いろいろと引いてみる
5、ローソク足の実体は実体、ヒゲはヒゲ、ときれいに揃えようとしないこと
6、トレンドラインの引き方に迷ったらチャートがきれいに見える方を選ぶ
トレンドラインを引く目的は、現在の相場の流れを把握するためとか、サポートライン(支持線)・レジスタンスライン(抵抗線)とか、いくつかありますが、最重要の目的はエントリーのポイントの見つけることです。
多くの人は、トレンドラインを引き方に悩んでしまい、肝心の目的を忘れています。これじゃ、相場の世界では利益を出すことは出来ません。
なので、トレンドラインをなぜ引くのか、この目的をしっかりと頭に入れたままで読み進めてくださいね。
トレンドラインはエントリーポイントを見つけるために使う
実はこのトレンドライン、エントリーポイントとしてもかなり使えます。また、株だけでなくFXや225先物、商品先物、ビットコイン等の暗号通貨でも使えるのです。
ここでは、FXで解説します。豪ドル円の日足チャートを見てください。
下値サポートラインとしてのトレンドラインが引けます。しかも、トレンドラインが絶好のエントリーポイントとして機能しています。まさしく、芸術的なチャートですね。
では、順番に解説していきます。
まずは、最初のトレンドライン、「1」~「5」を見ていきましょう。トレンドラインというのは直線なので、2点が決まれば引けます。つまり、「1」と「2」の点が決まれば、トレンドラインは引ける訳です。
とすると、「3」、「4」、「5」では、このトレンドラインにタッチした時にエントリーすれば、抜群の投資利益が得られます。
ここで、再度「5」を見てください。トレンドラインにタッチした後、上昇しているものの、1週間もせずに失速、今度はトレンドラインをブレイクダウンしています。こうなれば、ロスカットすればいいのです。
次は、2つの目のトレンドライン、「6」~「8」を見ていきましょう。「6」、「7」では、どちらも下ヒゲが2つ出ています。間隔が狭いので、ひとつのポイントとして見ることにします。
とするなら、「6」、「7」の下値をもとにトレンドラインが引けます。そのトレンドラインの延長線上にあるポイント「8」は絶好のエントリーポイントになります。
しかも、この「8」でトレンドラインにタッチしてから、トレンド転換が起こっています。このタイミングでのエントリーも大きな利益をもたらしてくれますね。
最後のトレンドライン、「9」~「11」を見てみましょう。こちらは上昇トレンド中の上値レジスタンスラインとなります。なので、トレンドラインにタッチした後に下落すると見込んで、売りを仕掛けるというポイントです。
ただ、上昇トレンド中の売りエントリーは、ちょっと初心者の方には厳しいかもしれません。なので、迷ったら見送ってください。いくらでもチャンスは巡ってきますので。
まぁ~、こんな感じでトレンドラインを使います。確かに、トレンドラインというツールで節目を確認しておかないと、単に逆張りでエントリーしているということになります。
また、こういう局面では値動きがとても速いので、しっかりとトレードシナリオを描いておかないと、大きな損失につながります。
トレンドラインと言えば、ありふれたツールなので、特に投資家の議論の対象になったりすることは少ないですが、実践ではここぞという見せ場を作ってくれるのはトレンドラインだったりします。
地震でもトレンドラインは有効に機能する
長年相場と向かい合っていると予想外とも言えることが起こります。
例えば、地震もそのひとつですね。2011年3月11日に起こった東日本大震災の数日後の大暴落時のチャートを見てみましょう。
暴落時の下値目処は、なんとトレンドラインにサポートされています。このチャートは尾崎塾メンバーの中でもすごく話題となったものです。
もし、このことに気が付いていたら、どんなトレードシナリオが描けるでしょうか。1日の動きを見ても、通常ならあり得ないような値幅です。
こんな暴落局面でもトレンドラインを利用して、上手くエントリーできていたら、かなりの利益となる局面です。※実際に何名もの方がエントリー出来ていました。
外部環境が原因となり、乱高下する局面はよくあることですが、それがトレンドラインでサポートされているとか、レジスタンスになっているとか、という事実はあまり知られていません。
というか、多くの投資家はトレンドラインをバカにしすぎですね。笑
なので、今後は乱高下するような局面では、日足チャートの期間を延ばして、トレンドラインを引いて見てくださいね。ちなみに、地震の後に起こる暴落は、その当日でなく、数日後だというデータがあります。これも覚えておきましょう。
トレンドラインが上手く引けるようになると大きな利益につながる
トレンドラインが上手く引けるようになると大きな利益につながる、と言われてもピンとこないかもしれませんが、実は上値レジスタンラインも下値サポートラインもトレンドラインなのです。
つまり、この2つのトレンドラインを意識すれば、三角持ち合い形成中の銘柄が見えてきます。
しかも、三角持ち合い形成中の銘柄はブレイクするとその方向に大きく動きます。
そんな三角持ち合い形成中の銘柄を紹介しておきます。
トレンドラインを意識して銘柄を探すと毎日がとても楽しくなりますよ。なお、三角持ち合いについてはこちらをご覧ください。とてもエキサイティングですから。
まとめ
トレンドラインの引き方、如何でしたでしょうか?
テクニカル指標の利用目的はエントリーのタイミングを見極めるためです。
とすると、トレンドラインも同じです。
もちろん、トレンドラインを引くことで、他にもいろいろとわかりますが、最重要事項はエントリーのタイミングのアタリをつけることです。
シンプル過ぎるツールですが、利用価値は抜群です。なので、これを機会にエントリータイミングという観点からトレンドラインを見直してみましょう。
トレンドラインがマスターできれば、次は移動平均線をおさえましょう。そうすると、トレードで勝てるようになりますから。
[…] は有効に機能するようです。2011年3月11日に起こった東日本大震災の数日後の大暴落時のチャートを検証した記事(トレンドラインの引き方 | 相場で生き残るために)が参考になります。 […]