相場格言から先人の知恵を学ぼう
どんなに相場を研究、分析しても将来の動向予想を的中させることは難しいですよね。ましてや投資経験が浅ければいろんな局面で一喜一憂し、タイヘンです。
頑張って勝てるようになるまでには、知識を入れて、相場で実践して、負けると原因分析して、再度相場に臨むことになります。
しかし、こんな時こそ、なるべく無駄な回り道をせずに近道を行きたいですよね!?そんなときには、先人の知恵を借りましょう!
そう、相場格言から投資行動をブラッシュアップしていくのです。
相場の世界、それなりの満足がいく勝ち方が出来るようになるまでには、多くの時間がかかります。できれば、その時間を短縮させたいですよね!?
それをするために、相場格言から学ぶのです。相場格言といっても無数にありますので、ここでは意識しておくとすぐに役に立つ株式名言ともいえる相場格言を紹介します。
石が流れて木の葉が沈む
本来沈むはずの石が浮いて、浮いて流れるはずの木の葉が沈むというのだから、普通の常識では理解できないようなことが起ったときを表しています。つまり、普通に考えると、そんなことがあるはずもないことから、物事が逆さまになることを指しています。
これは、中国の思想書である「新語」の言葉。新語(しんご)とは、古代中国の前漢初期(紀元前200年頃)に陸賈が著した書物で、儒家思想を基調とした政治論を説いています。ちなみに、相場格言では、「石が浮かんで、木の葉が沈む」とも言われています。
いわゆる金余りが株高を誘う金融相場の最終局面に見かける光景です。企業業績が悪いのに株価が上がるという局面で、「不況下の株高」とも言われます。
コロナショックで株価は暴落を演じましたが、その後の未曾有の金融緩和により、株価はコロナショック前以上に大幅上昇しました。これは、まさしく「石が流れて、木の葉が沈む」という局面です。
売れば二上がり、買や三下がり、切ってしまえば本調子
意味としては、読んで字のごとく、売れば上がり、買えば下がり、ロスカットすると相場は本調子になるという、日本古来の相場格言です。
ホント、「売れば二上がり、買や三下がり、切ってしまえば本調子」って上手いこと言ったのものです。誰しも経験したことがある、相場あるあるって感じでしょうが、実はこの格言はかなり奥が深いんです。
感覚的なエントリーや情報に振り回されたらダメってことです。株を始めた頃なら、有名な株式評論家がテレビや雑誌で紹介した銘柄に飛びついたことがあると思いますが、大抵とこうなります。
つまり、「このようなことにならないためには何をすべきか?」ってことを考えると、教えてくれるのです。
どこで買って、どこで売るのか、もし思惑が外れたらどこで処分するのか、しっかりとシナリオを描く必要があります。つまり、損小利大のトレードを実践せよということにつながります。
損小利大のトレードを実践するためには、チャート分析を基礎を学ぶ必要があります。最低限の知識を入れてさえしまえば、勝てる確率はぐっと上がりますよ。
小利は失敗のもと
これは日本の相場格言です。とくに株の初心者方のはしっかりと心に焼き付けてほしいものです。
相場の世界では、目先の小さい利益ばかりを追いかけていると、大きな利益が舞い込んでくることはないです。小さな値幅を狙って、何度も売買しても利益は少ないですよね。
そんな売買を繰り返しているうちに、急落・暴落に巻き込まれ、その結果大きな損失に見舞われ、いわゆるコツコツドカンと負けてしまいます。
相場で生き残るためには、コツコツ負けて、ドカンと勝つことです。つまり、小利ではなく、大利になる局面を狙うことです。常に損小利大のトレードを心掛けたいものです。
当たり屋につけ
不思議と、売っても買っても連戦連勝負けなしという人が、たまに出現します。その人のトレード手法が相場のサイクルにぴったりマッチしているのです。こんな時には何をやっても勝つのです。こんな人を「当たり屋」と呼びます。
そこで、そんな人を見つけたら、あれこれ思い迷うよりは、いっそのこと「当たり屋」と同じ売買をするのが最善の策なので、これに便乗する。これが「当たり屋につけ」の意味なんです。
自分がどんなに頑張っても勝てない時には、勝っている人を探しましょう。そして、聞くのです。「どんなトレードして利益出してるの?」
本当のところは、この質問をするために当たり屋を探すのです。
しかし、相場の世界ってそんなに甘くはないです。当たり屋がいつまでも当たり屋であり続けるということはあり得ないです。「当たり屋」は、そのうち「曲がり屋」になることになります。曲がり屋とは、思惑の外れた投資家のことを指します。
実は、「当たり屋つけ」の正反対の格言に「曲がり屋に向かえ」というのがあります。これについては、次で解説します。
曲がり屋に向かえ
曲がり屋とは、相場予測を外し、損ばかりしている投資家のことを言います。このような曲がり屋の反対売買すれば利益を得られるという相場格言です。
「当たり屋につけ」または「当たり屋にチョウチン」とも言われます。
実際にそんなアナリストや株式評論家がいます。彼らの発言と反対の投資行動をとれば利益となりますね。
当たり屋につけ VS 曲がり屋に向かえ
では、実際に相場に向かうにあたって、「当たり屋つく」のと、「曲がり屋に向かう」のとでは、どちらが勝てる確率が高いのだろうか?
江戸時代の米相場の秘伝書と言われる「相庭高下傳」には、「手合いにつくより不手合いに向へ」という言葉があります。
当たり屋は、年中当たる訳がないですが、曲がり屋は年がら年中外しているわけだから、やはり曲がり屋に向かった方が良いというのが、この「相庭高下傳」の教えです。
相場の世界、「勝つのはいつも少数派」と言われますが、多数派は負けていることを考えると、負けている人の投資行動を観察して、反対のことをすれば勝てそうですね。
ちなみに、負けている多くの人の悩みはこちらで詳しく書いてますので、参考にしてください。
相場を語るなかれ
先日、日経平均が1000円を超える急落を演じました。相場が大きく動くと、いろんな情報が飛び交います。今回なら「暴落」ですね。そんな「暴落、暴落」という声につられて、大きく売り込まれたタイミングで、何も考えずに空売りをしたら、翌日大きな反発を食らい、大きな損失になります。
SNSの発達のおかげで安易に相場を語る人が多いです。でも、語りすぎる人は要注意です。本当に相場の怖さを知っている人は、相場がいつどうなるかなんてわからない、という事を知っています。本当に強い投資家は語りませんよね。
「能ある鷹は爪を隠す」という諺を相場に当てはめると、まさしく「相場を語るなかれ」っていう相場格言なります。
米相場に関する名著、「三猿金泉秘録」(※牛田権三郎著)には、こんな内容があります。
「三猿とはすなわち、見猿、聞猿、言猿の三つなり。眼に強変を見て、心に強変の淵に沈むことなかれ。ただ心に売りを含むべし。耳に弱変を聞きて、心に弱変の淵に沈むことなかれ。ただ心に買いを含むべし。強弱を見、聞くとも、人に語ることなかれ。言えば人の心を迷わす。これ三猿の秘密なり」
三猿とは、見ざる、言わざる、聞かざる三つのことです。相場がガンガンと上昇を演じているのを目の当たりにしても、自分もその流れに同調してはいけない、むしろ売るタイミングを考えるべき、という事です。反対に、相場がドンドンと下落していく様を耳にしても、弱気になる必要はなく、買いのタイミングを狙うべき、ということです。
また、相場の強弱についての相場観を他人に語ってはならない。これは人の心を迷わすだけだから。これが三猿の秘訣である、と。
この格言を心に秘めて、明日もスマートトレードを。
格言を心に秘め、勝てるルール作りをするためには
心に響く格言って良いですよね!なんとなく強くなった感じがします。しかし、このまま相場に向かえば、また同じ結果になってしまいます。
では、どうすればよいのでしょか?
勝つためには、勝てるトレードルールを決める必要があります。でも、そんなルールをどうやって決めたら良いのか、株の初心者なら悩みますよね。
まずは、チャート分析を基本をしっかりと頭に叩き込みます。まずは、ここからです。具体的には、この書籍を読み込んでください。実践を積むために必要な知識を詰め込むことができますから。
移動平均線分析なら最良の一冊です。また、株を始めてから負けてばかりで、いろんな本を読み漁るも結果は出ず。そんな深い悩みも解決する本となっています。なので、相場と対峙する際に手許においておけば、光が見えてくる一冊ですよ。
まとめ
読むだけで役に立つ相場格言6選、如何でしたでしょうか?
株で勝てるようになるまでには努力は必要ですが、やはり時間がかかります。哲学者のニーチェもこんなことを言ってます。
「物事を完成させるには、才能や技量よりも時間による成熟を信じながら絶えず進んでいくという気質が決定的な役割を果たす」と。
特に株初心者にありがちですが、短絡的、表面的な手法やテクニックに振り回されたらダメですよ。利益を出すためには、利益が出るトレードをする必要があります。
そんな投資の本質的なところを意識しながら、相場で経験を積むと、ちょっと時間はかかりますが、勝てるようななりますから。
相場の世界、日々鍛錬です!明日もスマートトレードを!!